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第28話 隠されたタブレット

作者: 花柳響
last update publish date: 2026-09-06 06:01:48

 静かな部屋に、液晶画面の青白い光だけが真帆の指先を淡く照らしていた。

 土曜日の午後九時を回ったところだった。七海は自分の部屋で、真帆が読み聞かせをした絵本の余韻に包まれたまま、すやすやと寝息を立てていた。悠人は「急な物件の確認が入った」と言って、夕方から外出していた。

 真帆はダイニングテーブルに腰掛け、七海が学校や家で使っている学習用のピンク色のタブレット端末を開いていた。

 画面には、七海がデジタルペイントアプリで描いたカラフルな花の絵や、学童の友達と撮ったぼやけた写真が並んでいる。真帆は定期的にこの端末の容量を整理し、不要なファイルやスクリーンショットを削除するのが習慣だった。

 タッチパネルを指先で軽やかにスワイプし、ゴミ箱を空にしていく。

 アプリの「写真」フォルダを開き、アルバムの一覧を下にスクロールしたときだった。

 最下部に、見たことのないフォルダが一つ、ぽつんと配置されていた。

『非表示』

 小さな南京錠のアイコンが添えられている。

 真帆の指が、画面の上でピタリと止ま
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